注意点

 小口のめっき依頼承ります。特に再めっき依頼等お考えのお客様、以下の点にご注意ください。

 めっきのことは非常にわかりにくい事が多いと思われます。何なりとお問い合わせからご相談下さい。

 基本的にめっきラインは同じ物を数十キロ、数百キロとめっきし続ける為のラインになります。様々な部品が入り混じって「一式まとめて」めっきするのは稀なケースになります。めっきという作業の性質上、以下の3点ご理解を頂きたく存じます。

① 中古品を色々混ぜた物は、100%めっき良品には出来ません。
 バレル(樽)に入れてまとめてめっきする方法の場合、ボルト、ナット、ワッシャー、ASSY部品等全て入り乱れます。中には絡まったり、はまり込んだりしてしまうもの同士が発生します。「まさか、これとこれがはまるとは・・・」という奇跡が必ずと言っていいほど発生します。また、錆の状況も一点一点異なります。そうしますと、その部品はめっき未着、色むら等の不具合を起こす可能性があります。めっき後返送した際、数点のめっき不具合品が混入している可能性がありますが、そういうものとしてご理解をお願い致します。弊社からのご提案といたしまして、凹部品と凸部品を分けて、二つのご依頼してとして頂くとそういった事例が発生しにくくなりますので、ご検討ください。
 ASSY部品、複合素材部品 複数のネジと板等が溶接、カシメ等で結合されている部品は上手くめっき出来ない可能性があります。また、ナット入りのボルトなどは、ナット部分の内側はめっきが出来ません。金属と樹脂、ゴムなどが一体にされている部品は上手くめっき出来ません。また、樹脂やゴム部分を痛めることになります。ゴム入りのブッシュ等。
 引っかけラインでのめっきの場合。イメージとして、水中でエア溜まりが出来そうな箇所、空中に引き上げたとき保水しそうな箇所、合わせ板などのびみょな隙間などがあるときれいなめっきは出来ない可能性があります。ハンガーのような物に吊るしてめっきしますので、穴や、引っかける箇所が無い場合めっき出来ません。また、引っかけた痕が若干目視できる場合があります。

②  小さなネジ、ワッシャー等によくあるのが紛失です。作業の性質上どうしても可能性を0%には出来ません。細心の注意を払って作業致しますが、特に微細部品は無くなりやすいです。数に余裕をもってご依頼下さい。大変申し訳ありませんが、万が一紛失の場合責任を取れません。代替がない一点物、二度と手に入らない希少性の有る物、無くなって困る物、破損して困る物はめっき、再めっきをご遠慮下さい。

③  破壊、破断、変形などが起きる可能性があります。めっき作業は製品を若干なりとも痛めつける工程が入ります。薬品での前処理工程、バレルでの共摺りダメージ等ある一定のダメージが加わりますので、錆が進行したものや、高強度ボルト等は強度が落ちる可能性があります。状態が酷いものはめっき作業中に折れたりすることもあります。長細いもの等は変形する可能性もあります。めっき後にお手元に届きましてから、組み込み作業等でネジの頭が飛ぶ等の破壊が起こることもあります。大変申し訳ありませんが、万が一破断等の事故が発生しましても、責任は負えませんのでご理解下さい。

 鉄上の亜鉛めっきの再めっきは、今ついているめっきを剥離することから始まります。今ついているめっき被膜の上にめっきは出来ません。剥離は強い酸にて行います。強い水素脆性を起こしますので強度は若干なりとも落ちると思って下さい。強度区分の高いボルトや、破断して危険な製品は再めっきしないことをお勧めしております。多少汚くても、錆びていても強度は再めっきしない方があります。再めっきすることで強度は回復しません。ベーキング処理したとしても回復は見込めません。破断等の責任は負いかねます。

 

返品、返金に関しまして

 返品、返金に関して めっきは商品をお売りするわけではなく、お客様の持ち物を加工する技術になります。特に再めっきは、製品の状態が様々なため「全て完璧に」することは不可能です。また、個人の主観も含まれるため、「何がOK」で「何がNGか」も一概に判断できる物ではありません。「完璧」な物をお求めの際は新品購入をお勧め致します。
 弊社の責任下にあるものは「めっき不良」です。「めっき不良」とは弊社原因による不具合です。めっき膜厚不足、過多、指定色間違え、色調不良、めっき未着(製品特有の不具合が存在しない場合)などが弊社原因の「めっき不良」です。
 例えば、錆びた物をめっきしたら「ボロボロになった」。製品特有の「上手くめっき出来ない理由」が有る物は弊社の責任ではありませんので、保証対象外とさせて頂きます。
 ご依頼品の中で数%程度の不具合、微妙な色むら、部分的めっき不全、紛失はご了承下さい。社会通念上あまりに程度の酷いものは返金に応じさせていただきますが、弊社の弁済範囲はご依頼のめっき代金までとさせて頂きます。めっき依頼品のその物の弁償は出来ません。めっきは程度はありますが、ある一定のダメージを素材に与えて行う加工技術になります。壊れて困る物は再めっきご依頼をお止め下さい。また、一度めっきをしてしまうと、めっき加工前の状況に復元することも出来ません。
 運送中の事故等により返金のご要望の場合、めっき代金の返金にのみ応じさせて頂きます。めっき依頼品の弁償は出来ません。運送会社と交渉してください。


例: めっき未着多数、色調不良、指定と違うめっきがされた場合(めっき不具合が弊社の非である場合)
→めっき代金の返金に応じさせて頂きます。その場合、大変申し訳ございませんが、振込手数料、送料はお客様ご負担にてお願い致します。または、再度やり直しさせて頂きます。明らかにお客様の意図と異なる場合は、追加めっき代は頂きません。また、その場合往復送料は弊社で負担致します。

例: めっき依頼したボルトが足りない。
→申し訳ありませんが基本的には返金には応じられません。ロット数千数万個というオーダーが日常的出入りしておりまして、受け入れ段階で依頼数は大まかにしか把握しておりません。カウントするべきか判断できない部品も中にはございますので数十個を超えるご依頼ですと数を数えられません。数本程度の不足はご了承下さい。社会通念上あまりにひどい数が紛失した場合、その本数分のめっき代金を返済することはございますが、大変申し訳ありませんが、ボルト価格の弁償は致しかねます。

例: ボルトがナットに入らなくなった。
→めっき過多の可能性か、打痕による可能性があります。インパクトで絞めて見てください。本来めっきは同じボルトだけ数十キロをめっきする技術です。様々な物を混ぜてめっきして、めっき膜厚をコントロールすることは出来ません。場合によっては20ミクロン以上ついてしまうこともあります。円で片側20ミクロン着くと、両側で40ミクロン=0.04mmになります。めっきを薄く直す事も可能ですが、大変恐れ入りますが、その場合は追加料金が発生してしまいます。
 打痕発生の場合はインパクトで強引に押し込んでみて下さい。弊社でお直しすることは出来ません。弁償も致しかねます。バレルめっきは大な小なり打痕が発生します。引っかけラインでめっきするか、妥協して頂くか、めっきを諦めて頂くかのどれかになります。

例: 再めっきしたボルトを組み込んだら頭が飛んだ。ボルトを新しく買うのでその費用を負担してほしい。
例: 再めっきボルトを組み込んだバイクで、走行中にボルトが折れバイクが壊れた。めっき代金を返してほしい、バイクを弁償して欲しい。
→申し訳ございませんが弊社では一切責任を負いかねます。これらのケースは弊社に非の有る、めっき不良ではありません。 再めっきすることでのリスクはこのページや水素脆性のページ錆の除去のページにて説明しております必ずご一読下さい。再めっきで強度回復は一切しません。強度は落ちます。

 本来、自動車やバイクのパーツは再めっきされてまで使用される事を想定されておりません。基本的には再めっきすることで強度は低下すると思ってください。また中古のボルト等は使用状況や駆使された環境によってダメージが異なり、再めっきすることで悪化することもあります。
 また、弊社では依頼品が何に使われるものかを判断することは出来ません。めっきによる強度低下の計算が出来るわけでもありませんが、少なくとも若干なりとも強度は低下しますと言っても過言ではありません。再めっきによる強度低下にて、破損して危険なものはお客様の判断でめっきをおやめ下さい。
 弊社にて「この部品は再めっきしたら危険だ」という判断をする術が無いのです。

 極端な話ですが、再めっきという加工技術の性質上、万が一、めっき依頼品が全て使用不可能になった場合でも、めっき代金の返金以上の弁済は出来ませんので、そうなっても構わない物だけめっきのご検討をして下さい。弊社にめっき依頼を出された時点で、重ねて確認はさせて頂きますが、ご理解頂けたものとさせて頂きます。